設立趣旨

設立趣意書(要約)

わが国は、昭和30年代後半からの産業や人口の都市への急速な集中にともなう高密度な土地利用の進展により、身近な花と緑に接する機会が減少してきた。
花と緑は潤いのある生活習慣を形成する上での必需品としてその役割が重視され、国民の花と緑に触れ合う機会を求める要求が増大しており、国及び地方公共団体等公的機関により、緑化の推進が積極的に取り組まれてきている。

一方、一般家庭やオフィス等においても、花と緑を育成したり菜園作りを楽しむ家庭園芸が普及しつつあるが、その普及は欧米諸国に比較して量的にも質的にも著しく立ち遅れている。
当協会は発足以来、人々の健康的な生活の基地であり、また、再生産の場でもある家庭を中心に花と緑を取り入れ、緑豊かな潤いのある生活環境づくりを推進するための普及啓発活動等を行って来た。

今後の都市化の一層の進展、余暇時間の増大及び高齢化の進展の中で、花と緑と土に触れ合う機会を求める国民のニーズは一層高まると予想されるが、このようなニーズに対応し、緑豊かな生活環境の形成を図るためには、家庭等で行う花や緑の育成・菜園作りの普及を図るとともに栽培技術の向上及び品質改良等を推進することが極めて重要になると考える。
1990年大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」を契機に、21世紀に向けて家庭園芸の一層の普及により、次の世代に譲りわたすべき潤いある生活環境づくりをさらに強に推進するため、社団法人日本家庭園芸普及協会を設立しようとする。